踊りでオオカミを退治?奈良県五條市大塔町の伝統行事「篠原踊」とは
日本では各地に伝統行事があり、伝統行事にはそれぞれの地域の色や人々の思いが表れています。
奈良県五條市でも歴史の深い多くの伝統行事が今でも継承されています。
今回は奈良県五條市大塔町の伝統行事の1つである「篠原踊」についてご紹介します。
奈良県五條市の伝統行事「篠原踊」ってなに?
今回は奈良県五條市で長く受け継がれ、奈良県無形民俗文化財の指定を受けている歴史ある伝統行事、「篠原踊」についてご紹介します。
篠原踊とは?
「篠原踊」は奈良県五條市大塔町篠原地区の天神社で行われる伝統行事です。
むかし奈良県五條市篠原地区周辺を困らせていた獰猛なオオカミがいました。
そのオオカミを退治するために、村中総出で氏神様に踊を奉納したところ願いが叶い、以来、毎年踊り続けられていると言われています。
また、もう1つ説があり、オオカミが地域の農作物を、害獣から守っていたことに対する感謝の踊りではないかとも言われています。
篠原踊ってどんな踊り?
篠原踊は、男性は締太鼓、女性は扇を持ち音頭に合わせて踊ります。
現在は保存会の方々によって「入波踊」「世の中踊」「宝踊」の三曲が天神社に奉納されています。
しかし、昔は天神社に奉納したあとお寺でも踊られ、48番もあったと言われています。
以前は毎年1月25日に惣谷狂言と時間を入れ替えて行われていましたが、現在は1月第3日曜日の午前10時から奉納されています。
篠原地区は奈良県の郷土料理・茶粥に無くてはならない坪杓子の名産地
篠原踊がある奈良県五條市大塔町篠原地区では、篠原踊以外にもいくつかの伝統があります。
その一つが、坪杓子(つぼしゃくし)です。
坪杓子とは、奈良県の郷土料理である茶粥(ちゃがゆ)を食べる時専用の杓子のことを指します。
篠原地区は豊富な自然林の中に栗の木があり、「木地師」と呼ばれる人たちによって栗の木材から杓子や椀が作られていました。
このように奈良県五條市は、地元の伝統を支える重要な文化が多く存在する地区でもあります。
篠原踊と合わせて見たい!奈良県五條市のおすすめ観光スポット
伝統文化が多く存在する奈良県五條市ですが、「篠原踊」を見たあとに行っておくべきおすすめの観光地として、大塔郷土館 ・堀家住宅賀名生皇居跡 などがあります。
1.大塔郷土館
「大塔郷土館」とは、大塔の歴史・民俗・文化が一目で分かる郷土資料館です。
奈良県五條市大塔町の郷土料理を食べることができたり、伝統的な囲炉裏の間を見て、昔の家の風景を楽しんだりすることができます。
また、大塔町を舞台とした物語も館内で上映しているため、大塔町の魅力を十分に楽しむことができます。
2.堀家住宅 賀名生皇居跡
「堀家住宅 賀名生皇居跡」は、後醍醐天皇が京都を逃れて吉野に向かう途中に立ち寄ったとされる跡地です。
大塔郷土館と同様に奈良県五條市の歴史を感じることができる観光地で、現代とは異なる価値観を体感することができます。
奈良県五條市大塔町の歴史を感じたあとにおすすめの宿3つ
自然や歴史に関わる観光地が多い奈良県五條市では、宿泊施設も充実しています。
そこで奈良県五條市大塔町の歴史を感じたあとにおすすめの宿についてもご紹介していきます。
西吉野桜温泉 | 奈良の名湯で、山あいを眺められる絶景の露天風呂が魅力。
自然豊かな山々を眺めながら入浴をすることで心身共にリラックスできる。 |
星のくに | プラネタリウムや天文台などがあり家族で楽しむことができる。
温泉施設・宿泊施設が充実している。 |
KANAUホテル | 国指定重要文化財「堀家住宅」賀名生旧皇居をリノベーションして2019年4月にオープン。
歴史を感じる伝統的な建物と、美味しいカフェレストランが魅力のホテル。 |
奈良県五條市には自然や星、歴史など、それぞれ違った魅力のある宿が揃っています。
また、奈良県五條市の肥沃な土壌で育てられた食材を使用しているところも多く、どの宿に行っても美味しいご飯を食べることができます。
「篠原踊」で奈良県五條市の歴史を感じてみよう!
今回は奈良県五條市の伝統行事・篠原踊についてご紹介しました。
奈良県五條市には篠原踊だけでなく、他にも多くの伝統文化があるため、ぜひ近くの宿に泊まって訪れてみてください。
地域の伝統行事や伝統文化にご興味のある方はぜひ見学されてみてはいかがでしょうか。