この町並みに特化した・・・後世に語り継ぎたい花嫁行列の演出を手がける『五條華のんーKANON』
今回は、重要伝統的建造物群保存地区「五條 新町通り」の中央に位置する、古民家「みよし邸」を活用し、週末限定でショップを運営されている「五條華のんーKANON」の代表の蔵永明美さん(以下、「蔵永さん」)にインタビューしております。
この地で、この町で・・・今も受け継ぐ伝統の”花嫁行列”を手がけるプロフェッショナルの仕事人
フラワーアレンジ作家チームによる古民家ショップの運営をしながら、お花以外にもジーンズに合わせて着れる羽織や、帯のリメイク小物といった和雑貨も取り扱う「五條華のん」さん。さらには、この歴史的な街並みの残る新町通りにて、和婚式・花嫁行列プロデュースもしておられる蔵永さんに「五條華のんーKANON」の魅力についてお伺いしました。
ーーはじめに、業種や事業内容についてお伺いしてもよろしいでしょうか?
蔵永さん:和婚式の専門店で、正式には結婚式専門店なんですよ。だから本当は和雑貨とかを売ってるのじゃなくって・・・和雑貨販売はひとつの架け橋になっていて。結婚をされる方のお手伝いをさせてもらうというか、この重要文化財のが多くある、この場所で和婚式をするということを専門にやっております。
技術的に着付けもそうなんですけど、白無垢を着付けられる方っていうのがなかなか少ないんで・・・私ともう1人先生がいらっしゃって、私達2人で着付けるんですけど。
そこの部分ができるっていうところで、普通の小売店でお花だけを売ってるんじゃなくて、結婚式全体のプロデュースもさせてもらってます。
2019年に始めたんですが、主に土日だけの運営でやっております。結婚式ってだいたい土日なので・・・人通りが少ない場所なだけに、開けててもというところで土日限定にしています。ここ(しんまち)はいい場所でね。本当にここは気に入ってるんですよ。落ち着きますよね。観光化にされてない・・・またそこがよくって。だから曜日限定でも、少しの間だけでもこの場所で、と思いここでやらせてもらっています。
車の通りも多くない場所なので、こういうことができるんだと思いますね。先日の11月4日も、この新町で花嫁行列で歩かれて・・・素敵でしたよ。こういうことはここしかできないんですよね。なかなかやっぱり神社の中だったらね、一緒に神主と歩いてもらえることができるんですけど。
こういう花嫁行列という、昔ながらの文化の部分を残していきたいですもんね。
ーーそうなんですね。この町並み含めての結婚式プロデュースをされているんですね
蔵永さん:そうなんです全部含めて。町並みあげて祝福させていただくというか・・・。町並み全部が私達のプロデュースする場所なんですね。この通りにある”まちなみ伝承館”でやるというのもひとつなんですけど。あの場所を全部使わせていただくこともあります。
ーー”華のん”さんがされるのは白無垢の着付けと・・・
蔵永さん:お花関係のブライダルのブーケだったり、それもオーダーに沿ってさせていただいています。
ーーそれがこの新町の人通りが少ないところで・・・
蔵永さん:名所名所で写真を撮影したり、写真撮影したら小雑誌にさせてもらって・・・といったお手伝いさせてもらってるんで。大阪とかひとつのホテルとか、ゲストハウスの中でやる内容を、私達はこの新町の場所で、プロデュースさせていただくっていうのが仕事というか・・・ やっていきたいことですね。
ーー主に活動されているメンバーはいらっしゃいますか
蔵永さん:私と別に3人ほどおりまして。20年来ずっと・・・若いときからずっとお花に関わってて、フラワーショップしてたりで、私自身が大阪でもブライダルをしてたんです。大阪の方は、ゲストハウスとかで、生のお花などのディスプレイをしておりました。壇上の花から全部させていただいたり、そういうことをずっと今までしてきて。30代、40代からずっとさせてもらって。だからその加減とか全部わかってるところで、五條に来て・・・。わたし実は実家は天王寺なんです。
ーー大都会ですね!
蔵永さん:そうなんです大都会なんです(笑)
ーーそこから五條に引っ越してきたのはなぜでしょう
蔵永さん:この町並みが好きで引っ越してきたんです。だから多分みなさんが求めてるものとちょっと逆なんですけど。田舎の方が大阪に行くのと逆で、大阪に居すぎて・・・。なんか殺伐とした中に居てたので、広い場所のこの古民家のこの町並みだったり・・・山とかそういうところに、引っ越して。段々年取るにつれて、日本的な文化の着物の良さとか、やっぱりそういうところが目が入ってきて。段々そちらの方に流れていったんです。
ーー私も年齢重ねるごとに、美しいモノに魅了されるというか・・・・
蔵永さん:きらびやかなドレスとか、そういうところとかはもういっぱい見させてもらって、今まで経験させていただいたんですけど。箱(ホテル)の中で全部固めてしまうという経験はさせてもらいましたが、ここはね、もう全然違うんですよ町も、本当に人も。それとやっぱり重要文化財的な建物にしても、これを全部自分たちで企画できるなんてことはないです。
私だけじゃなくて全部が協力してくれる町並みなんで。源兵衛さんのお料理にしても、やなせやさんで宿泊したり、リバーサイドに泊まらせていただいて、そこの温泉に入るっていうことも全部ひとつで全部がここはできるんですよね。
やっぱりコロナ禍の中で、人と人とが何百人も集うことが難しくなってきて、段々自分たちで考えて、自分たちの仲間とか兄弟とかその親御さんだけでするっていうのに変わってきて。そのところで、ここっていう場所での、結婚式とか写真撮影だったり結納だったりが出来るということで・・・いろんなところで私はもうこの場所が気に入って来てるんで。
ーー地域ぐるみでできるということですね
蔵永さん:そうなんです、そこなんです。地域のみなさんもたくさん知ってて、長い付き合いがあるので信頼もしていただけてますし。そこが自分の中では良かったかなと思えるんですけど。
ーーそうですね信頼関係があるからこその・・・
蔵永さん:そうなんです。(源兵衛の)中谷くんも、これをやる前から知ってて・・・。以前に小さな居酒屋さんをやってて、当時私はそこのお客さんで・・。当時・・20年前からずっとこんなこと言ってたんです。
彼がここ(源兵衛)のオーナーになって、本当にたまたまいろんなことが重なって、私も中谷君のお料理も好きだったし、やっぱりこの場所がやっぱり素晴らしくて・・・。源兵衛さんの前に旅館があって・・・だからこの場所がいいんです。ここがいいんです。
そんな大きくなくていいんですこのぐらいの規模で。それをわかっていただけるようにね・・って思ってるんですけど。なかなかこのコロナ禍のタイミングも悪かったし、あまり”結婚式結婚式”とか、そういうことも言えなかったし、宣伝して人が集まってもどうにもできなかったし・・・本当に今までの3年間はずっと耐えて耐えて・・・。
ーーそうですね、きっとみなさんもですね。どこの業界もやっぱり一緒でしょうね
蔵永さん:そうなんですよ。本当にみんな耐えてこられたと思います。
花嫁行列の仕掛けの始まり
ーー”花嫁行列”ってなかなか聞かないですが
蔵永さん:なかなか聞かないでしょう。私ね子供が4人いる中の女の子が2人いて。1番の上の子が海外の人と結婚して、永住してもう長いんですよ。14歳でニュージーランドのオークランドに行っちゃったんですね。だから中学から向こうなんですよ。
で、その子も20歳になって、みんな向こうで結婚して子供産んで、美容院経営したり、ブライダルやってるんですよ。それもあってか、海外の人ってものすごく着物に対しての気持ちが強かったんです。だからこちらに呼んでこちらで結婚式をさせたんです。
隅田の八幡さんで白無垢着せて・・そこから始まって。長男も住吉大社の花嫁行列してるんです。だからみんな結婚式の花嫁行列っていうその中で、きちっと着物を着てみんなで集まるっていうことをさせてもらって・・・。経験させてもらったんですが、すごく喜ばれるんです。
ーー花嫁行列っていう歴史を紐解くと・・
蔵永さん:あれはお家から・・・。私もそこのところは歴史はあまり詳しくないんですけど、お家から普通の支度をして、みなさんに見守られて神社か何かのところに、荷物持ってみんなが出られて、後ろを歩いてバーっと花嫁さんが向かってかれたっていうのが最初じゃないですかね。
今はほとんど橿原神宮とか住吉大社とか大きな神社で結婚式されてる方は、ある程度のところから行列を作って歩けるようになってますね。
ーーじゃあ子供さんが海外に行ったのがきっかけで・・・。
蔵永さん:そうです。子供が海外に行ったのがきっかけです。それで海外の方がすごく着物に対しての気持ちが、日本人より深くて、結婚式も日本古来のものが素晴らしいということで。大きな会場のホテルとか、そんな何百万かけてそういうところでしなくても、こういう神社だけでもみなさんと一緒に拝ませて頂くだけで、これで終わるんだなと・・お金もそんなかけずという事でびっくりしたんです。
ーーでもそうですね、需要があるからそれをしたいっていう方がいらっしゃるからでしょうね。
蔵永さん:でしょうね。中にはねえ・・・親御さんがその気持ちがなかったら難しいかもしれませんね。娘さんだけだったら若いから、やっぱりブライダルのフェアとか行ったらそこでばあっともてはやされて、その時でもう契約してしまうんで。
ほとんど難波や梅田とかのホテルや、ゲストハウスで取っちゃうんで。でも地元だったら、特に私は遠くからわざわざじゃなくて五條とか橋本の近くの方が、おばちゃんとかみんな年取って外に出られへん方が、近くでこういう形でできるのは一番幸せじゃないかなと思うんですよ。
ーーこのコロナ禍の時代だからこそ・・
蔵永さん:そうですそうです。私も近くでできるのはすごく良かったし、実際はそんなお金もかかるわけでもないんですよ。場所代が要らないですし。みなさんこういう「花嫁行列って何?」とか「和婚式は何?」っていう方がいらっしゃるんでしたらね、1回もお話させてもらったら・・。写真とかも全部ありますし。実際にこうやって和婚式やらなくても、写真撮るだけの方もいらっしゃって。
モデルさんで写真撮っていただいてね・・・こうやってさせてもらったら、すごく思い出に残ってね。最後ね「よかった」って今になっておっしゃってくださるますしね。
ーー素敵ですよね
蔵永さん:このね・・こういうね場所で、こういうふうに着付けていただいてね。 紅を指すとか・・・。そういうのでちゃんと写真残されたりしたらいいかなと。みんな結婚する前に写真だけ撮ってこれを50冊でも作って、結婚式っていうか披露宴のときに渡されてもいいし。ブライダルの写真ってすごく高いんで、こういう風にするとお安いので、私達もお安く出来ますよっていうのを皆さんにお伝えしますし。
ーーそうですね、ちょっとでも安くねあげられたら・・・
あと気になったのがお店のお名前の由来ですが・・
蔵永さん:「華のん」っていうのはね、華やかなっていうところがすごくよかったのと、響きが良かったので。五條に引っ越してきてから、いろんなブライダルショーもしてるんですよ。
ーーこちらで?
蔵永さん:そうです。そのときには、和歌山とか五條は大きなホールがなかったですけど、アザレアホールとかいろんなところで、”花祭り”っていう名前でお華の祭りって書いて”華のん”っていうと華祭りっていうんですけど、それでいつもやってたんですよ。
それがコロナの前ですから・・・だいぶ前ですね、10年以上前に、ずっとブライダルショーを年に2回やってて。着物のファッションショーだったり、ブライダルでもちょっとドレスじゃなくて着物の方なんですけど。それもさせてもらってたときに、”華祭り”っていう名前だったんで、その時”華のん”の”華”があったので。最初、”雅”っていう名前でと思ってたんですけど。やっぱり一文字っていうのは硬いので、皆さんにどんな名前がいいって聞いたら、その下にかわいい名前で付けると言いやすいかな、と思って”華のん”って名前にしたんです。
ーーかわいいですよね
蔵永さん:かわいいですよね。響きがいいかなと思って。自分たちで付けたので誰にも調べてもらったりはしてないんですけども。五條ということで、”五條華のん”にさせてもらってるんです。
ーー活動の拠点としてはここを土日に・・?
蔵永さん:そうです土日メインでオープンしてます。時間は10時から15時ぐらいです。打ち合わせとかも全部ここなんです。ここは便利なんです、いろいろと全部が便利な場所なんですよ。
多くの人に知ってもらうためにできることを
ーーインスタとかFacebookといったSNSも活用をされていますが
蔵永さん:割とインスタも頻繁に更新してますでしょ。私は全然できないので他のスタッフが担当してて。その子たちもみんなそれぞれ独立してるので。私も花工房倉永っていう名前で活動してるんですね、いろんなところで。みんなそれぞれ名前がついてて・・・その子たちの個人名でやってるんですけど、それぞれにいろんなところで地域のイベント行ってたり。その子がインスタに自分の出すときに、一緒に”華のん”も出してくれて。毎月お稽古っていうか、レッスンしてて・・・。
ーーそれも気になってたんです
蔵永さん:1回2千円とか千円とかですね。今回、お正月とかクリスマスとか、いろんなテーマで。このデザインは私じゃなく2人が交互にしてるんです。
ーーそうなんですね。
蔵永さん:担当が2人いてて。その子らは20年来の付き合いで、私がレッスンしたメンバーの初期のメンバーなんですね。だから50代ですけど、交互でここでやらせていただいて。私はもう企画の方に回って ・・・だから彼女たちに任せて・・。いつも毎月ここでちょっとレッスンしてもらってます。
これ素敵でしょ!
ーー素敵です!!
蔵永さん:そうね・・・千円っていうのは材料費がやっぱり高くなってきているので・・・。2千円でさせてもらったりしてるんです。でも毎月毎月、2人の性格が全然違うのでね、カントリーが好きなスタッフと、もう1人は私と一緒の感じのデザインが好きなので、デザイン性のあるものでと・・・。そういうものを作ったりすることで、ちょうどバランスがねいいんですよ、一緒の色にはならなくて。
ーーサービスとか商品を教えて頂きたいのですが、花嫁行列を主にされてるということなんですけどイベントとかも・・・?
蔵永さん:しますします。
ーー(五條市役所の)にぎわいフェスも参加されたり。
蔵永さん:しましたしました。参加した時はワークショップさせてもらったり、五條市のイベントはほとんど出てますね。
ーーそうなんですね。それは”華のん”としてですか?
蔵永さん:そうです。
”花工房蔵永”が長かったんで、そちらの方の名前の方が五條で知れてるんですけど。この”華のん”のは3年前からなので。だから花嫁行列のところに特化して”華のん”いうお名前で前に出させてもらってるんですけど。ちょっとオーダーをもらって作ったりブーケを作ったり、そういうのも全部仕事として持ってるんですけど、それは”花工房蔵永”という、私の個人名で注文もらってそれでいただいて作ってさせてもらってます。
だからこの新町でやるのは着物の花嫁行列とそれを前に出すようにはしていきたいかなって。それぞれに皆さん仕事を持ってて、なのでメンバーが集まるときが結婚式なんで。ブライダルプランナーの資格をみんな取ってるんです。
ーーそうなんですか
蔵永さん:私は着物とかお流儀だったり、お花の免許だったり、ブライダルのフラワーデザイナーの資格は全部取ってて。メンバーのあとの2人は、ブライダルプランナーとか資格を取ってるんですよ。だからブライダルプランナーの資格を持っているので、やっぱり横にいてもらわないと困るんです。私らは気付けられても、彼女ら2人はそのサポート役で、後から歩いてもらって、ちょっと花見さんの手を持って前に行ってもらうとか、そういうのも全部わかってるメンバーが今のメンバーなんです。
ーーそれでプロデュース業務を蔵永さんが・・・
蔵永さん:私です。ヘアメイクと気付けは先生が1人いらっしゃって。私と一緒に長年やってる信頼できる先生がいらっしゃって。その方が、このときだけは出張で来てくださるんです。メイクもその先生がされるけど、メイクアップアーティストの方の方も随時来ていただけます。一応3人がこのメンバーの中に入ってて。運営してるのは3人で、プロデュースしてるのは私です。
ーーさっきもお話出てきた源兵衛さんとのコラボもありますが・・・
蔵永さん:源兵衛さんは食事だけなので。だから食事をとりたいっていう場合は、絶対、源兵衛さんをおすすめさせてもらって。中のディスプレーの依頼があれば、させて頂いてます。
ーー見ましたそれも。階段やタンスなんかも・・・
蔵永さん:それもねそういうアドバイスさせてもらってます。
ーー源兵衛さんとのコラボっていうのは、さっきおっしゃってた昔からのお付き合いでという事ですか?
蔵永さん:そうですね。源兵衛さんも信頼していただいてると思いますし、花嫁行列で使う傘も、源兵衛さんで新調してくださるんです。あれはあの方々の気持ちでやってくださってるんですけど。いつも外に飾ってる傘って汚れますでしょ。いつもこの花嫁行列にかけたりしたときは新調して下さいます。すごいねやっぱり中身というか想いがすごくある方なんで。
ーーそうですね
蔵永さん:やっぱり食事に対しての想いが強いでしょ、五條の食事を考えていらっしゃるっていうとことか。昔から若い20代から知ってて彼を。私もその時は40代で。本当に想いがこうして伝わって、最終的にここで源兵衛さんがどれだけ頑張って大きくされたっていうところで・・・みんなやっぱりお互いを信頼していて。
だから本当は和婚式と一緒にいろいろとパックしたかったんですけど、やっぱそれには強制的な感じになってしまうので。自分たちはもう食事いらないっていう方もいらっしゃいますけど、こうやって写真撮る場所はやっぱり源兵衛さんなんですよ。でもそのときに嫌な顔せず「使って使って」っていうね、そういう気持ちでやっていただけるのがね・・・。だから私もなるべくは食事をつけてほしいし、その分は婚礼の食事に変えてほしいと思ったりします。
舞台はこの”しんまち”の町並み
ーーそういった想いとこの新町の町並みがあって・・・
蔵永さん:そうなんです。ずっと思ってますね。この町だから・・・五條の場所で一番やっぱり目玉というか・・
ーーそうですよね
蔵永さん:五條を出せる場所はこの街道ですよね。なんかもうそれにかかわらせてもらって、今までにいろんな地域の方とか、市議の方とか市長とかもお話させて頂く中で、来年五條市の50周年の企画で”ミニかげろう座”みたいにされるんでそうなんです。それで来年のそのイベントで花嫁行列をすることが決まってまして。前に花嫁さんが歩いて、その後ろに子供さんが、天誅組のような甲冑みたいなのを着て歩くといった事も・・・考えてあります。
ーー五條市としてもこの新町が盛り上がらないと、なかなか町おこしに結びつかないというところで、やっぱり力を入れるのでしょうか
蔵永さん:こないだ延命寺ですか。そこでファッションショーを”いとばなし”さんとさせていただいて。その時はファッションショーをさせて頂いたんですが。着物の帯を使って投げ入れして・・・花と帯のアレンジショーというのを私たちが担当して。延命寺さんのあそこの場所で、周年祭の記念のときに一緒にさせてもらった企画ですね。なんかこういうのも面白いですし。
ーーそうですね
蔵永さん:お花って、こうやって置いてるのを見るっていうか、展示会のようなところでじっと見るっていうのもいいんですけど。動きが欲しいんですよ。やってる姿を見てもらったり・・・パフォーマンスですね。パフォーマンスをしたいのもあるので、花嫁行列はこういうことができないんですよ。
ーー完成したのもが動く感じですもんね
蔵永さん:本当はこれと花嫁行列をミックスしたいんです。だから昔はここの店がある場合は、こういうことをしょうと・・・。いつも年間2回、場所で借りてやったり、外でやったりっていうのを繰り返してたんですけど。ちょっと最近はね、源兵衛さんの前で結婚式のときは、お花をレンタルしてもらったり・・・。
ーーお花ってすごいですよね。やっぱり心奪われますよね
蔵永さん:こんな感じでできるんです。ねでも素敵だけではね仕事にならないじゃないけどね・・・本当に想いとやっていることがちょっと違うんでね。まだまだ浸透ならないんですけどね・・。
ーービジネスとなってくると・・・
蔵永さん:なってくると・・・またねそうなんです。そんな感じ。だから甘い・・甘いのかもしれませんよ。
ーーなかなか儲けようと思ってしまったら難しい・・・。
蔵永さん:難しい。こんな感じでここも成人式のね、街並み伝承館使ったりね・・。わたしたちは髪飾りとか全部私達を着飾る作るんで。
ーー可愛いですね
蔵永さん:かわいいんですよ。だから本当に新町の町並みで写真撮影もできるしで、 ここをお勧めしてるんですよ。成人式終わってからここに来て写真撮ることを。
ーーせっかくのね場所ですもんね!
蔵永さん:なんか夢がありますよね。でも夢を仕事にしていくっていうのは本当難しいですね。なんやろね・・・私もずっとこの何十年もずっとやってて、どうどうなんでしょうね。って私は結婚もしてるし、主人いてるから余裕じゃないけど必死さがね、すごい夢ばっかり語って生きてるような気がするんですよ、もうこんな定年になっても・・。
でも本当に仕事にしようと思ったら、どういうふうな形にしていったらいいのかとか、そういうふうに仕事に本当にさてれる人と比べて、ある程度利益を得て、ちゃんとお互い様でっていうこともすごく思ったりもしてます。
ーービジネスになってくるとどうしても課題解決がね・・・課題が出たときにどう解決していくのかっていうところも悩ましいところですね
蔵永さん:難しいでしょ。なんかね・・どうしていったのか、こちらもね聞きたいぐらいでした(笑)
ーーでも夢がないと・・ね、こういう形にもやっぱりできないですし。蔵永さんの想いがないと、始まらなかったし・・・。
蔵永さん:そうなんですよ、想いがありすぎてね・・なかなか利益には持っていけなくって、待ってるような状態ですね。だから海外の人が来たらもっと・・・最初は五條の英語の先生を呼んでモデルになってもらって、そこからの最初ここのこの雰囲気から始めたんですよ。
だから想いを伝えてほしいんです。こういう想いでやってる私たちのこの想いを・・・。五條が好きな方で・・・親御さんとかでもこの場所が好きな方がいらっしゃいますよね?
ーーいらっしゃると思いますよ
蔵永さん:私も好きで来たんでね。特にそういう気持ちなんですけど、やっぱ地元の方はねもうこういうのが当たり前なんでね。そこまで気持ちがいかないのかな・・・?
ーーそうですね・・・やっぱり見慣れた、町並みじゃないですけど特別に思えることがなかなか少なそうですもんね。よそから来たら感動もありますけど、毎日通っているところだと、見慣れすぎてて・・。
蔵永さん:そうでしょう。
ーーここが舞台になるっていうのがね、ピンとこないのかもわかんないですね
「五條華のんーKANON」へのインタビューpart2では
今回は重要伝統的建造物群保存地区「五條 新町通り」の中央に位置する、古民家「みよし邸」を活用し、週末限定でショップを運営されている「五條華のんーKANON」の代表の蔵永明美さんにインタビューさせていただきました。
part1の記事では伝統文化である”花嫁行列”や、蔵永さんのお仕事などについてお話しいただきましたが、part2では五條市についてや今後の展望などについてもお聞きしています。
ぜひpart2もご一読ください!